コロコロと口の中で広がる幸せを 私は一人で噛み締めていた









       「ぁー・・・おいしいわぁ・・・」





       コロコロ ころころ







       「何食べてんの?」





       「んー?ミルキィですわよ」





       んべっと舌を出し飴を見せる





       「あー。マジで?俺にもくれっ」



       そういうとブン太私の前に手を出してきた





       ちょっと悩んでから いいよ と返事すると、あたしはバックの中からミルキィの袋を取り出し

       ピンクと青のお花が可愛い飴を一つ取り出しブン太に渡した





       「さんきゅっ」



       そう一言言うとあたしの隣の席に座り、紙を開けミルキィを口の中にいれる



       ころころと飴の転がる音がする





    



       「ぁ、そういえば」



       「何?」





       「ミルキィの包み紙でさぁ、ペコちゃんの顔が十個並ぶとラッキーなんだって。」



       「へぇ。」



    





       あたしはずっと手に持っていた包み紙を広げて数を数えた



       十個ないや…。









       「うん。俺、今日ついてるわ。」



       「え」



       よいしょと立ち上がり包み紙をあたしに渡すと

       ブン太は口笛を吹きながらリストバンドをつけ教室を出て行った。



     

       包み紙を丁寧に広げ数を数える









       「1…2、3…







  

       ゆっくり、ゆっくり 









       4…5、6…











       それは確かなものでわないけれど









       7、8・・・9











       でも、









       10・・・」









       そこにあったんだ。











     

       ペコちゃんがべろを出してだして笑う姿を何秒か見てから



       あたしは、ブン太の出て行った教室のドアをずっと眺めていた。

    











       ねぇ、あなたは信じる?












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